SNSが苦手です。情報発信どうしたらいいですか?
いま、誰もかれもやっているSNS。Facebook、Twitter、Instagram、YouTubeに加えて、TikTokやらbondeeやら。どんどん新しいものが出てきています。
もう、なにをどうすればいいかわからない。そもそもSNSにそこまで時間やエネルギーを割けないと思っている人も多いのではないでしょうか。
実は私も、SNSに苦手意識のある一人です。
にもかかわらず、Twitterだけはほぼ毎日投稿しています。苦手なりになんとなく自分なりのやり方がわかってきたので、今週は私の考える情報発信のあり方をシェアしたいと思います。
数あるSNSで、なぜTwitter1本に絞ったのか
私がTwitterのアカウントを取得したのは2010年。いまから12年前のことです。とりたてて目的もなく、ただ日本にTwitterというサービスが上陸したから使ってみよう、という軽いノリでした。
当時、Twitterは「つぶやく」と言われていました。「〜なう」に代表されるように、お昼に食べたものや行った場所など、自分の近況報告のために使われていたのです。
私も同じような使い方をしていたのですが、すぐにあきてしまいました。
なぜなら、Twitterを通じてやりたいことが特になかったからです。
当時の私はというと、家と職場の間を毎日往復しているだけ。要するにネタがなかったんですね。1日の多くの時間を職場で過ごしていたし、世の中の人に伝えたいあふれるような思いがあったわけでもない。そして、見ず知らずの人の近況を知りたいとも思いません。
単純にサービスを使ってみたい、という欲求が満たされた私。「こんなもんか」と思ってTwitterを放置しました。
SNSは労力に対して成果が見えにくい
ふたたびSNSに目を向けたのは、それから8年も経ってからでした。関東を離れ、天草で夫が栽培した柑橘類や地元の野菜を使ったお菓子を販売するようになってからのことです。
当時はInstagramやFacebookに力を入れていました。
目的は、わかりますよね。販売強化のためです。
しかし、SNSで投稿したからといっていきなり売上につながることはありません。
InstagramやFacebookに加えて、一時期はYou Tubeもやっていたことがあります。1年半年ほどコンスタントに投稿を続けましたが、やめました。労力に対して目に見える効果がないからです。
それよりもブログやプレスリリースのワイヤーサービスの方が効果があると感じました。
SNSはタイムラインです。蓄積効果がないので、SNSだけで集客・販売効果を得ようと思ったら、かなり本気で取り組む必要があるでしょう。
ですから私の発信は、時間を味方につけられる蓄積効果のあるものが中心です。SNSはほぼTwitter1本にしぼっています。
SNSの目的は「宣伝」じゃない
では、SNSは意味がないのでしょうか?
そうは思いません。ただ、完全に目的を取り違えていたなとは思います。
そもそもSNSの目的はコミュニケーションなんですよね。少なくともTwitterは公式にそう表明しています。
商品を買う人が集まっているわけではないので、すぐ売れなくても当然なんです。
コミュニケーションとは、自分が何者で、何をどうしたいと思っているのか、それを適切に示すことだと私は思います。
ですから「宣伝」はコミュニケーションではありません。それは一方通行のものです。
リアルの営業とSNSの根っこは同じ
私は地方に移住してすぐの2年ほど、保険の法人営業をしていたことがあります。
「座っている時間があれば、とにかく訪問しろ」みたいなことを言われるのが営業です。しかし、私はそのようなやり方はしませんでした。
何もわからなかった最初の1ヶ月くらいは他の人と同じように行動していました。もちろん、行動は必要です。ただ、手当り次第は明らかに効率が悪いですよね。
しかも相手が欲しいと思っているわけでもないものを、力技で売りつけたらどうでしょう。もしかするとそのときは売上につながるかもしれませんが、相手は「欲しくもないものを買わされた」と思うはず。関係が悪化しその後の紹介や、リピートにつながることはないでしょう。
訪問営業は歓迎されない上に、保険ですからね。しかも私はおしゃべりが上手な方ではありません。
ですから、まずは見込み客との関係構築と情報収集を目的に訪問していました。
1回目は名刺を配る+自己紹介。2回目から少しずつ相手の情報(決裁権限を持つのは誰か、後継者はいるか、決算月はいつか、他社で入っている保険の情報など)を集め、アプローチするリストを作って行くのです。
相手の興味関心に合わせて、相手の役に立ちそうな資料を持っていくこともありました。
それをやり続けたことと、たまたまよいお客さまに出会えた幸運が重なって1年目で全国3000人の上位にランクイン。全国表彰されることになりました。
その後、起業し加工所を作る際にクラウドファンディングをすることになりました。達成率は目標額を上回る122%。クラファンでも、その後の販売でも保険会社時代に知り合った方々にずいぶん助けていただきました。
画面の向こうには人がいる
これは営業の手法です。でも、これはたぶんインターネットやSNSでも同じだということに気がついたのは、ごく最近のことです。ネットは相手の顔色や空気を直接感じることができないので、私には難しいです。ずいぶん時間がかかってしまいました。
しかし、画面の向こうには人がいるんですよね。
商品やサービスを買っていただくためには、まずは自分を売る。
なぜなら、何を考えているかわからない素性の知れない相手に人は興味を持てないからです。ましてや、そんな人が紹介する商品やサービスを買う気など毛頭起こらないでしょう。
みんな大なり小なりマーケティングをやっている
近年、マーケティングが注目されています。
でも、すべての経済活動はなんらかのマーケティングの上に成り立っています。ですから誰もがなんらかの形でマーケティングに関わっているはずです。
マーケティングやマーケターが注目される背景には何があるのでしょうか。
近代経営学の祖といわれるピーター・ドラッガーいわく「マーケティングとは営業が不要な状態にすること」とのこと。
これは私の予想ですが、CMや広告、SNSでみんな疲れているんじゃないでしょうか。CMや広告はずっとお金を投入し続けなくてはいけないし、SNSは投稿を続けなくてはなりません。
短期的な成果が目的になると、そうなります。実は営業時代に読んだ本に「営業とは立板に水のようなトークで商品やサービスを売ることではない。お客様との接点を作ること。そして最後に背中をそっと押すことだ。」と書いてありました。
つまりクロージングですね。そう考えれば、マーケティングも、カスタマーサクセスも、SNSやメディア露出などを含む広報活動も、そしてもちろんライティングも、やっていることはぜーんぶ営業なんです。
単に別の職種になっているだけ。あるいは細分化&それぞれの内容を高度化したもの、といった方がいいかもしれません。
SNSの目的は接点を作ること
というわけで、私が考える情報発信とは接点を作ることです。ですから、すぐ成果が出ることはありません。
私のSNSの目的は見込み客、あるいはまだ見ぬ仲間探しのため。そのために、自分が何者であるかをPRします。
何者かを端的に示すには、仕事の実績が一番です。ただ宣伝ばかりだと見ている側はおもしろくないですよね。
ですから、しかるべきタイミングが来たときに「そういえば、あの人いたな」と思い出してもらえるように。投稿はそのきっかけになり、楽しんで続けられるものを心がけています。
本来のSNSの目的は「コミュニケーション」です。日頃から考えていることや興味があることを伝えていれば、こちらが特定の商品やサービスの宣伝をすることになったときも、それほど抵抗感なく受け入れてもらえると思います。
さんざん迷子になった挙げ句、最近になってようやく自分の方針を持つに至ったのでした。
SNSは無理なく続けられる方法を見つける
率直に言って、私はSNSが苦手です。できればやらずにすませたい。でも、やらないよりはやった方がいいとも思っています。特に個人で活動している人は。
だから肝心なのは、無理なく続けられる方法を見つけることです。なので、私はフォロワー数もいいね数も気にしません。予約投稿も使いながら、ゆるーくやっています。
ただ、発信するばかりでは双方向とはいえないので、ときには他の人の投稿にコメントすることもあります。
活動していく中では、うまくいかないこともありますよね。そのようなとき有効なのが雑談です。
「これってどうなんだろう?」「これっておもしろいかな?」みたいな軽く話せる人や場があると、一人で考えるよりも早く軌道修正できます。
3月30日にバーチャルオフィスGatherを使ったイベントを開催します!内覧会を兼ねています。参加者同士で話ができる時間も多めに作りました。
「FacebookやInstagramじゃなくTwitterにしぼった理由をくわしく知りたい」と思った方。ぜひご参加ください。お話ししましょう^^
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