移り気で飽きっぽいから、退屈しない

「なんかおもしろいことないかな?」と思っている人は、誰かに徹底的にハマる経験をしてみるのがおすすめです。ほぼストーカーのつもりで、マネしているとほんの少し新しい自分になっています。
のりー 2023.04.16
誰でも

ここのところ、採用インタビューの仕事が続きました。

採用インタビューの仕事とは、文字通り、企業の人材採用のためのインタビュー&ライティングをすることです。

活躍中の社員をインタビューし「こんな人になってみたいと思わないい?」「こんな魅力的な人に囲まれて仕事してみない?」を伝えます。

インタビュー対象者は、会社が選んだピカピカ社員。それだけあって、おそらく実際の2割増しはあるであろう、魅力的なエピソードが飛び出します。

私もその会社で働いてみたい。聞き手の私がそう思うほど、素敵な話を聞けました。

活躍する人は仕事に関係ないことも勉強している

入社した経緯や、やりがい、難しいと思っていることなど、個々のエピソードは違います。ところが、何人かのお話をうかがっていると、活躍している人にはある共通点があることに気がつきました。

それは、自分の仕事に直接関係しないことも、幅広く勉強しているということです。

たとえば、先日インタビューした営業職の方なら、心理学とコミュニケーション学はもちろん時事やニュースの背景に関する情報収集もしているとのことでした。

仕事に直結しない勉強をすることは、何の役に立つのでしょうか。

きっと、すぐには役立たないと思います。

でも「●●さんだから」と言ってもらうには、必要なことなのでしょう。

「選べる」から指名される努力をする

昔なら、モノを買うことは、暮らしをよくすることと直結していました。かつて3Cと呼ばれた自家用車、クーラー、カラーテレビなんて、その典型です。

しかし、いま私たちは豊かな時代に生きています。過去30年の日本のGDPがほとんど変わっていないとか、いくら人口減少が、少子高齢化が大変だといっても、私達は日常生活でほとんど困ることはありません。少なくともいまのところは。

いま時代、商品やサービスは、必要に迫られて買うものではないんですよね。

成熟した社会では、商品やサービスは、それを通じて得られる満足感や、その商品やサービスを提供する企業や人の考え方に共感するから選ばれるようになっています。

インタビューした方は、入社してすぐの頃、先輩から「お客さまは(商品やサービスを)選べるから」と言われたのだそう。必要性がない中で、いかに選んでもらうか。そのために今回インタビューした方は「●●さんだから」と指名される努力を続けているのだなと感じました。

幅広く勉強をすることについて、多くの人はそれを「大変」と感じるのかもしれません。しかし、彼ら・彼女らはむしろ前向きにとらえて、楽しんでいるのでした。

インタビューのおもしろさは自己啓発もできること

インタビューでおもしろいと思うのは、このように前向きで優秀な方のお話をうかがえることです。

ある意味、自己啓発に近いかもしれませんね。

お話をうかがった後は、私も気分が高揚します。自分なら何ができるかを考え、実際にやってみるのも楽しみのひとつです。

ライターなら何ができるか。

ちょうど『百冊で耕す』(近藤康太郎著)が古典を読む重要性を繰り返し訴えていました。

ライターにとって、読むことは書くこと以上に大事です。

私は読書をしている方だとは思いますが、しっかり古典を読んできたかと言われると自信がありません。

自分の興味に任せていたら偏ってしまうのでこれまでには読書会に参加したり、NHKの100分de名著を購読したりしてみたものの、いつの間にかニュースや資料のチェックなど、仕事に必要なことだけで終わる生活に元通り…

NHKの100分de名著は、言うまでもなく、積読です。

でも『百冊で耕す』を読んで、改めて古典に触れてみようと思えました。そこで早速、著者が勧めるリストからいくつかを選んで地元の図書館で予約してみることに。

行動に移したのは、本を読んで著者の筆致の確かさを感じたからでもあります。

筆致のたしかな文章は「書き方」を学んでどうにかなる話ではないのです。

こういう書き手になりたい。と思える人がいるから、その人の勧めることを、とりあえずやってみようと思えました

ほとんどストーカーを経て次の対象へ

私は他人の影響を受けやすいので、そのとき好きな人(男女限らず)の好きなもの、ライフスタイルをマネします。

感銘を受けた著者がいれば、その人の著作はひととおり読みますし、ネットの情報もくまなく目を通します。

寝ても覚めてもその人一色。ほぼストーカーのようなことを、飽きるまで続けます。

しばらく続けると自分に合うこと・合わないことがわかるようになります。興味の対象が次に移っていく頃には、ほんの少し、以前とは違っている自分に気づきます

今回は2つの事象が重なっていました。

1つはインタビューで前向きな話を聞いて、やる気になっていたこと。

2つ目はちょうど読んでいた本の著者が、自分のなりたい方向性の書き手で、その人が勧めるものがあったこと。

他人の影響を受けやすい人は、飽きっぽく、移り気です。

でも、その分、毎日を退屈に感じることはありません

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